弥山(535m)は2kmの狭い幅の土地にのっているので急勾配である。海抜0mから
登ることになるので結構シンドイ山の部類である。
弥山は花崗岩でできているので露出部分は風雪や雨によって脆くなり剥がれたり、砂になったり
する。強い部分と弱い部分があり、強い部分が残り今の岩の形になっている。
雨が降ると水は滝になり砂を海に運び白砂青松の名所となる。
花崗岩の砂は牡蠣やアサリに旨みを与えブランドとなる。牡蠣養殖が増えれば底にアナゴが
棲みつき名物あなごめしになる。
頂上付近の 7岩を紹介する。
1番 厳島、伊都岐島の神が降臨されたと伝えられている正面の磐座岩 高さ6m、左に見える
島は阿多田島 古代信仰は神が岩に降下するとされていた。最近白木の表示柱ができた。
柱と岩をバックに写真を撮るパワースポット。
伊都岐島神は867年に宗像3女神と合体し厳島神となる (日本三代実録)
2番 磐座岩の右に横長の岩が 陰陽岩 夫婦和合、子孫繁栄の神宿る岩として古代から
信仰されてきた。この角度は男性のシンボルであるが裏から見ると女性のそれに見える
実に神が造られたと感動する岩 江戸時代あたり、しめ縄が張られていたかも知れない。
町家通りにある幸神社に陰陽石がある 夫婦円満をもたらす神とつたえられている。
3番 干満の岩 潮の干満を示すといわれている岩で宮島岩の知名度NO1
岩の高さは5M横4Mの巨岩である 足元から1.8Mの所に直径12㎝くらいの穴が
あり、奥行きは27㎝深さ5㎝干潮満潮によって深さが変わると言われている。
味は塩辛く目の悪い人に効果があるとのいい伝えがある。
広島大学の先生の意見は穴は北向きで岩の角度は70度あり雨がそこに溜まり
蒸発しにく環境にあるとのこと。干満の関係は分からないらしい。
野暮な詮索はなしにして7不思議として語り伝えたい。
4番 舟岩 川船の形をしたすぐに気がつく岩。大きな岩から風雪によって剥ぎ落され
落下し船の形のまま今のところにたどり着いたらしい自然の造りだした傑作。
今は木が船に乗って浮かんでいる。
宮島の西にある岩船山は舟岩が多くみられる。
5番 くぐり岩 この岩をくぐると頂上に到着それにしてもこの形の面白さはどうであろう。
岩持ち上げポーズで写真撮影を撮りたいが、前後からの人の列 パワーのつく岩
あるいは 万歳しながら抜ける万歳岩 。ところが2001年芸予地震で少し低くなり
毎年数ミリ下がっているのではないかとも言われている何百年すると腹這い岩と呼ばれて
いるかも知れない。
6番 不動岩 くぐり岩の少し下にある古来から信仰の中心になっていた場所
不動明王。毘沙門天。弁財天 剣を持ち縄を持ちたくさんの腕を持ち煩悩を断ち切り
火で燃やしつくす 不動岩こそが聖域を守っている。
芸予地震で崩れた岩があり一部立ち入り禁止になっている。
弥山で不動明王めぐりを希望であれば 霊火堂、弥山本堂、あかい堂、本堂広場周辺を
散策すればよい。
獅子が岩駅の展示写真を拝着 |
7番 鯨岩 弥山広場から大聖院ルートの仁王門までの間に鯨の形をした岩がある
頭に近い所に潮吹き穴がありほほえましい。写真は手前が尻尾、奥が頭
岩を少しくだればお腹の下に出ることができる。干満の穴も潮吹き穴も晶洞と呼ばれ
地下のマグマが地上に現れ冷やされる時にガスや水の抜けた時にできた穴と解説があった。
滝町の上卿屋敷に見事な紫水晶がある 晶洞から発見されたのだろう。
番外編 獅子岩 ロープウエイの最終駅から50m登る標高は444m (獅子喜ぶ)
獅子岩なのに獅子がいない、少し下にいます 今度訪れた時に探してみて
追記 岩と関係ないが 聖徳太子が摂政になった年「593年」 伊都岐島神に山から
海辺に引っ越していただいた。依頼したのは佐伯鞍職 現在では市長か県知事
に当たる人。立派な宮殿におもてなしの心で神様も満足。厳島神社。